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韓日外相が会談、未来約束し日朝懸案疎通したが…過去史は依然として平行線

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国外交部の趙兌烈長官が現地時間21日午前にブラジルのリオデジャネイロで主要20カ国(G20)外相会合を契機に日本の上川陽子外相と記念撮影している。[写真 韓国外交部]

韓国外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)長官が21日、主要20カ国(G20)外相会合が開かれるブラジルのリオデジャネイロで日本の上川陽子外相と就任後初めて会った。双方は来年の韓日国交正常化60周年を控え「緊密な疎通」を強調したが、歴史問題では依然として平行線をたどった。

◇「60周年で緊密疎通」

外交部は22日、前日の韓日外相会談で趙長官が「今年も首脳を含む各級で緊密な疎通と協力を持続しよう。厳重な国際情勢の多様な課題に賢く対処していこう」と話したと明らかにした。日本の外務省も上川外相が「来年に国交正常化60周年を迎えることも見据え、緊密に意思疎通していきたい」と明らかにした。


実際に両国は来年を分水嶺として関係を一段階引き上げる多様な案を摸索中だ。韓国政府消息筋は「60周年を平凡にやり過ごすことはできないという考えでさまざまなアイデアを検討している」と話した。外交界では第2の「21世紀の新たな韓日パートナーシップ共同宣言」(1998年、金大中・小渕宣言)あるいは韓日版「エリゼ条約」(1963年、仏独和解協力条約)などをまとめるべきとの声も出ている。

専門家らは外相レベルで本格的な準備の意志を明らかにした点に注目する。峨山(アサン)政策研究院のチェ・ウンミ研究委員は「民間で多様なアイデアが出ている中でこれを包括的に構成できるコントロールタワーが必要だ。両国政府が力を与えて実質的な成果が出てこなければならない」と話した。

外相同士の初めての顔合わせがされただけに首脳クラスのシャトル外交が再開される時期も注目される。昨年3月と5月に両国首脳が相互に訪問しただけに早ければ上半期中に日本の岸田文雄首相が韓国を訪れる可能性も提起され続けている。しかし韓国政府は「推進されているものはない」として線を引いている。

◇北朝鮮との水面下の接触も議論

この日趙長官は上川外相に「日朝関係に対しても韓日が緊密に疎通を続けていこう」と話した。最近北朝鮮と日本の非公開の水面下での接触が続く中で韓日が関連動向をより緊密に共有しようという趣旨だ。韓国とキューバが修交した直後に北朝鮮は日朝首脳会談に応じるかのような姿勢を見せた。

これと関連して、趙長官は「(日本人)拉致被害者問題をはじめとして抑留者、韓国軍捕虜など多様な北朝鮮の人権事案に対して韓日が協力して問題解決に寄与していこう」と話した。北朝鮮は拉致問題はすでに解決されただけに取り上げることはできないという立場に固執しているが、こうした詭弁が日朝対話に最も大きな障害であり変数になる点を念頭に置いたとみられる。

◇歴史問題は依然として障害

一方、20日に日立造船の裁判所供託金が強制徴用被害者に支給されたことに対しては「双方の立場を再確認する線で議論された」と外交部は明らかにした。日本企業が出した資金を強制徴用被害者が受け取った初めての事例で波紋が予想されたが、双方とも「戦線拡大」は自制する姿だ。日本は21日に尹徳敏(ユン・ドクミン)駐日韓国大使を呼んで遺憾を表明し、韓国は「法令に基づく手続き」という原則的な立場だけ明らかにした。

まず韓国の裁判所に供託金を預けた日本の被告企業は日立造船が唯一だ。大法院(最高裁)の賠償判決を受けた履行を拒否し続ける三菱重工業や日本製鉄などは供託金を納付していない。外交消息筋は「日立造船の事例は例外的で両国関係への余波は限定的だろう。過去には強制徴用関連事案を『韓国バッシング』に活用した日本も今回は国内政治的に岸田内閣に危機なのにかかわらず控え目に対応して関係を管理している」と説明した。

一方、日本が独島(ドクト、日本名・竹島)の領有権を主張して制定した「竹島の日」の22日を翌日に控え、両外相は互いの基本立場を再確認した。前日の会談で趙長官は島根県の関連行事開催に抗議し、これに対し上川外相は強引な領有権主張を繰り返したという。韓国政府は前例に基づき、この日外交部報道官声明を出したほか、在韓日本大使館関係者を呼んで抗議した。

一方、趙長官は日本のほかにもカナダ、インドネシアなどとG20外相会合を契機に2国間会談をした。この日午後にはブリンケン米国務長官、上川外相と就任後初めての韓米日外相会談を開く予定だ。趙長官はブラジルに続き米国を訪問し、28日にブリンケン国務長官と会談する。



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