「こちらは痛くもかゆくもない。やはり韓国に対しては助けても教えてもかかわってもいけない。それが第一だ」。
22日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了を発表すると、「政権ナンバー2」の麻生太郎副総理兼財務相はこのように述べたという。普段から「創氏改名は韓国人が望んだ」などの妄言のため韓国で否定的なイメージが刻印されている麻生副総理は、安倍晋三首相が重要な決定を下すたびに会って助言を求める相手としても知られている。
実際、GSOMIA終了に対する日本政府の立場は麻生副総理の言葉と通じる点がある。安倍首相は青瓦台を直接的に批判するより「韓国が約束を守ることを望む」というコメントを出した。2012年12月の第2次安倍内閣当時から安倍首相の隣にいる麻生副総理は、9月10-12日の内閣改造でも留任がほぼ確実視されている。
昨年10月の内閣改造は自民党各派閥の論功行賞の性格が強かった。安倍首相が自民党総裁選挙で3選を果たした直後だったため、派閥の要求を聞き入れなければならなかった。
しかし今回は状況が違う。安倍首相は7月の参議院選挙で自民党を勝利に導いた。全国単位の選挙で6回連続の勝利だ。さらに最近の世論調査(読売新聞、8月23-25日)で安倍内閣の支持率は58%と、自民党の支持率41%より高かった。安倍首相が全権を振るうことができる「フリーハンド」状況ということだ。
安倍首相は今回の人事キーワードを「安定と挑戦」としている。麻生副総理をはじめ、菅義偉官房長官、二階俊博自民党幹事長は留任の可能性が高いという。政権の「核心3人組」のポストは変えず「安定」を維持するということだ。
一方、安倍首相が述べた「挑戦」とは「憲法改正」という解釈が多い。これに関連して注目されるのが二階幹事長の去就だ。2016年8月から幹事長を務める二階氏は歴代幹事長として最長寿だ。このため一時は交代説も出てきたが、「二階氏を遠ざけるのは難しい」という意見が多い。
二階幹事長は「政界の絶滅危惧種」と呼ばれるほど与野党を含めて幅広い人脈を形成している。与野党をまとめて改憲議論をする必要がある安倍首相にとって二階氏は欠かせない人物ということだ。二階幹事長は自民党副総裁、衆議院議長にも挙がっている。首相官邸を取材する有力紙の記者は「二階幹事長を交代させて不必要な雑音を招けば改憲の妨げになるということを安倍首相はよく知っている」と話した。
日韓議員連盟にも所属する二階幹事長は親韓派として知られる。しかし7月末には徐清源(ソ・チョンウォン)議員ら韓国国会議員団をほとんど門前払いした。政界のパイプだが、二階幹事長が留任するとしても韓日関係改善で大きい役割を期待しにくい理由だ。
党の資金と公認権を操る幹事長職はいつも挑戦の対象だった。代表的な例として「ポスト安倍」を狙う岸田文雄政調会長が次期幹事長を狙っている。直前に外相を務めた岸田政調会長はハト派として知られているが、最近は韓国に対してはタカ派に転じたという話が出ている。外相時代に実現させた韓日慰安婦合意とGSOMIAがともに韓国側によって事実上破棄された。
実際、岸田政調会長はGSOMIA終了発表直後、「韓国側から破棄が表明されたことは大変残念であり、遺憾であると強く思っている。GSOMIAの重要性については強く認識をしていた者として大変遺憾に思っている」と公開的に韓国を批判した。
韓日関係に関連しては河野太郎外相の去就が最も注目される。河野外相は南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使を呼んだ席で相手の発言を遮る無礼な態度を見せるなど、最近は韓国に高圧的な態度を見せている。
しかしむしろこうした行動が官邸に背を向けられるきっかけになったという。官邸に詳しい外交筋は「相手の話を遮ったこと自体が無礼だったが、『無礼』という言葉を使って驚いた。江戸時代に武士が使った『無礼者』という言葉を思い出す。今が江戸時代なのか」と話した。
有力な外相候補に挙がっている茂木敏光経済再生相は安倍首相と当選同期で、安倍首相の考えをよく把握しているという。普段から外相を強く望んでいた茂木経済再生相は今月末の妥結を控えた日米貿易交渉をうまく導いて高い評価を受けた。
茂木経済再生相も韓国に対して強硬な態度を取る可能性が高いというのが大半の意見だ。ある外交筋は「非常に頭が良くて決断が速い。首相を志望する茂木氏が外相になれば、韓国政府に対する強硬な姿勢はむしろ強化するだろう」と予想した。
22日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)が軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了を発表すると、「政権ナンバー2」の麻生太郎副総理兼財務相はこのように述べたという。普段から「創氏改名は韓国人が望んだ」などの妄言のため韓国で否定的なイメージが刻印されている麻生副総理は、安倍晋三首相が重要な決定を下すたびに会って助言を求める相手としても知られている。
実際、GSOMIA終了に対する日本政府の立場は麻生副総理の言葉と通じる点がある。安倍首相は青瓦台を直接的に批判するより「韓国が約束を守ることを望む」というコメントを出した。2012年12月の第2次安倍内閣当時から安倍首相の隣にいる麻生副総理は、9月10-12日の内閣改造でも留任がほぼ確実視されている。
昨年10月の内閣改造は自民党各派閥の論功行賞の性格が強かった。安倍首相が自民党総裁選挙で3選を果たした直後だったため、派閥の要求を聞き入れなければならなかった。
しかし今回は状況が違う。安倍首相は7月の参議院選挙で自民党を勝利に導いた。全国単位の選挙で6回連続の勝利だ。さらに最近の世論調査(読売新聞、8月23-25日)で安倍内閣の支持率は58%と、自民党の支持率41%より高かった。安倍首相が全権を振るうことができる「フリーハンド」状況ということだ。
安倍首相は今回の人事キーワードを「安定と挑戦」としている。麻生副総理をはじめ、菅義偉官房長官、二階俊博自民党幹事長は留任の可能性が高いという。政権の「核心3人組」のポストは変えず「安定」を維持するということだ。
一方、安倍首相が述べた「挑戦」とは「憲法改正」という解釈が多い。これに関連して注目されるのが二階幹事長の去就だ。2016年8月から幹事長を務める二階氏は歴代幹事長として最長寿だ。このため一時は交代説も出てきたが、「二階氏を遠ざけるのは難しい」という意見が多い。
二階幹事長は「政界の絶滅危惧種」と呼ばれるほど与野党を含めて幅広い人脈を形成している。与野党をまとめて改憲議論をする必要がある安倍首相にとって二階氏は欠かせない人物ということだ。二階幹事長は自民党副総裁、衆議院議長にも挙がっている。首相官邸を取材する有力紙の記者は「二階幹事長を交代させて不必要な雑音を招けば改憲の妨げになるということを安倍首相はよく知っている」と話した。
日韓議員連盟にも所属する二階幹事長は親韓派として知られる。しかし7月末には徐清源(ソ・チョンウォン)議員ら韓国国会議員団をほとんど門前払いした。政界のパイプだが、二階幹事長が留任するとしても韓日関係改善で大きい役割を期待しにくい理由だ。
党の資金と公認権を操る幹事長職はいつも挑戦の対象だった。代表的な例として「ポスト安倍」を狙う岸田文雄政調会長が次期幹事長を狙っている。直前に外相を務めた岸田政調会長はハト派として知られているが、最近は韓国に対してはタカ派に転じたという話が出ている。外相時代に実現させた韓日慰安婦合意とGSOMIAがともに韓国側によって事実上破棄された。
実際、岸田政調会長はGSOMIA終了発表直後、「韓国側から破棄が表明されたことは大変残念であり、遺憾であると強く思っている。GSOMIAの重要性については強く認識をしていた者として大変遺憾に思っている」と公開的に韓国を批判した。
韓日関係に関連しては河野太郎外相の去就が最も注目される。河野外相は南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使を呼んだ席で相手の発言を遮る無礼な態度を見せるなど、最近は韓国に高圧的な態度を見せている。
しかしむしろこうした行動が官邸に背を向けられるきっかけになったという。官邸に詳しい外交筋は「相手の話を遮ったこと自体が無礼だったが、『無礼』という言葉を使って驚いた。江戸時代に武士が使った『無礼者』という言葉を思い出す。今が江戸時代なのか」と話した。
有力な外相候補に挙がっている茂木敏光経済再生相は安倍首相と当選同期で、安倍首相の考えをよく把握しているという。普段から外相を強く望んでいた茂木経済再生相は今月末の妥結を控えた日米貿易交渉をうまく導いて高い評価を受けた。
茂木経済再生相も韓国に対して強硬な態度を取る可能性が高いというのが大半の意見だ。ある外交筋は「非常に頭が良くて決断が速い。首相を志望する茂木氏が外相になれば、韓国政府に対する強硬な姿勢はむしろ強化するだろう」と予想した。
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