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【取材日記】ボーイスカウトになってしまった韓国軍

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

キム・フェリョン

「なぜ軍がボーイスカウトのようになってしまったのか」。

29日、韓国軍の内部からはこのような嘆きがあちこちから聞かれた。首都圏のある工兵部隊指揮官が地雷除去作戦に兵士たちを投じる前、「両親から同意書をもらってくるように」と指示したと報じられたためだ。キャンプ前に両親の許可をもらってくる青少年のボーイスカウト隊員に接するように兵士たちにも接しなければならない韓国の現実を多くの人が恥じた。

しかし陸軍は「一介の指揮官の誤った判断」としながらそれほど大きく考えようとしていない。今回の問題は陸軍が信じたがっているように、本当に些細なハプニングなのだろうか。長い間かけて積もりに積もった韓国軍の保身主義がそのまま現れたものでないのか。


軍は国家と国民を守るために敵と戦わなければならない集団だ。その過程で命を失ったり負傷したりもする。平時に実戦と同じ訓練を受けなければならない理由だ。そうしてこそ訓練通り実戦で戦うことができ、被害を最小化することができる。

だが、これまで韓国軍の姿はそうでなかった。訓練は実戦に近いものよりも、むしろ訓練途中に事故が発生しないよう管理するほうが重要だった。訓練の強度は弱まって当然だ。実戦でどのように戦うべきかを兵士たちが体得することはより難しくなった。

指揮官は「意欲的に強力な訓練をさせると事故の発生率が高まり、一歩間違えれば進級審査から落ちたり軍服まで脱ぐことになるかもしれないのに、誰が自分の首をかけて原則を守るだろうか」と抗弁する。

匿名を求めた現役将校は「軍のせいだけにしてはいけない」とも語った。彼は2014年漣川(ヨンチョン)後任兵暴行致死事件(ユン一等兵事件)と江原道高城郡(カンウォンド・コソングン)兵長銃乱射事件(イム兵長事件)を取り上げ、「事件以降、指揮官が相次いで退いた。責任の所在やその軽重にかかわらず、世論におされて手当たり次第問責だけした」と話して悔しい心内を打ち明けた。専門家の間には「訓練や作戦中に発生した事故に対しては明確かつ詳細な基準を作って指揮官の責任をきちんと明確にしておくことが重要だ」(シン・インギュン自主国防ネットワーク代表)という意見もある。

在韓米軍第2歩兵士団のスローガンは「Fight Tonight」だ。「今日の夜でもすぐに戦えるように準備をしよう」という意味だ。米第2師団の訓練の様子を見学した後、「本当にFM(教本)のままだった」と多くの人々が驚く。

韓国軍も彼らのように「Fight Tonight」の体制を整えることができるだろうか。韓国軍の現実を韓国社会が直視して解決策を見つけるために「両親の同意書」問題が一つの出発点になるべきだ。

イ・チョルジェ/政治部記者



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