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【社説】トランプ発レートに暗雲…外国為替の防波堤に異常ないか=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
外国為替市場が連日急騰落を繰り返している。米国の金利引き上げの速度が速まる中で米中通貨戦争の可能性、トランプ氏の突発発言のような変数まで加勢している。昨日、ソウル外国為替市場で韓国ウォンは1ドル当り10.9ウォン(約1.06円)下落した。ジャネット・イエレン連邦準備制度(Fed)議長は18日(現地時間)、「2019年まで毎年金利を数回上げるものと予想する」と明らかにした。前日にはトランプ氏が「ドル高が過度だ」と懸念し、韓国ウォンは最近1カ月余りぶりに最高値を記録した。

米国内の足並みのずれから始まったこのような混線は当分続くだろう。雇用・消費のような経済指標の好調は米国の金利引き上げを強く圧迫している。しかし、国内雇用創出と貿易収支改善を前に出したトランプ政府は金利引き上げに伴うドル高を歓迎しない。自国の金利引き上げの負担を中国のような対米貿易黒字国に転嫁することで国際金融市場の不安と葛藤が増幅される可能性が高い。

幸い韓国の基礎体力はまだ十分だ。3700億ドルに及ぶ外国為替保有額と史上最高の国家信用レベルなどが強固な防波堤になっている。不況型ではあるが、貿易黒字も粘り強い。そのおかげで数日前に史上最低金利で外平債を発行することに成功した。だが類例がない不確実性に陥っている国際金融の環境を見るとこの程度で安心することができるか疑問だ。すでに韓国ウォン下落の場合、以前のように輸出を増加させる肯定的効果より物価上昇と外国人投資流出など副作用を心配する声が高まっている。その上、米国と中国の間で韓国が犠牲になる可能性があるという憂慮が出ている。米国が中国を圧迫するために韓国を「為替レート操作国」に指定するカードを使った可能性、中国が「THAAD配備」を理由に今年10月に終わる両国間通貨スワップを中断する可能性があるとみている。日本との通貨スワップ再開交渉も「少女像問題」で中断されている。外国為替の防波堤をさらに高くて強固に積み上げるための政府の熟慮が必要だ。

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