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【噴水台】チョン・ユラの乗馬実力

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
滑稽だ。障害物を越えずに木に突進した馬が選手を木にぶつけて落とす場面の話だ。ところがその選手がチョン・ユラだという。最近インターネットとユーチューブで話題になっている「騎手に復讐する馬」という動画だ。それらしく見えた。乗馬専門家に尋ねたところ、馬場馬術選手であるチョン・ユラは障害物競技をしたことがなく、映像の主人公ではないという。だが真偽と関係なく馬に復讐された騎手はチョン・ユラになっている。

乗馬は体重、年齢、性別区分がない種目だ。騎手になるには体重を48キログラム以下で維持しなければならない競馬とは違い、世界的な男子乗馬選手は80キログラム前後でがっしりしている。2014年アジア大会のチョン・ユラのように男女ともに出場が可能で、五輪には70代も出てくる。種目は障害飛越競技、馬場馬術、総合馬術の3種類。馬場馬術は横60メートル、縦20メートルの馬場で馬と人が行う演舞だ。柔軟な動作と律動美がポイントで、乗馬の体操でありバレーとも呼ばれる。6~7分間に平均25の動作をこなすには馬と選手の呼吸が重要だ。馬が選手、選手が馬になる一心同体の競技だ。

乗馬には「馬七人三」という隠語がある。馬の実力が成績の70%を左右するという意味だ。馬が鈍ければ選手がどれだけ力を込めても意味がない。それでも馬は馬にすぎない。選手がお尻がただれるほど練習して交感しなければ名馬が鈍馬になる。馬だけ信じて怠けていては動画の騎手のように馬にやられるだろう。


馬のおかげで梨花(イファ)女子大学に不正に入学し無料の単位を楽しんできたチョン・ユラはどうだろうか。国内競技をする時に審判まで買収したという「馬七審三」疑惑に包まれた彼女の本当の乗馬実力だ。「良い馬ばかり乗るのに練習をせずに国内10位圏水準」というのが乗馬界の評価だ。そんなチョン・ユラはグランプリ優勝名馬のビタナVまでただで得た。馬の価値だけ15億~18億ウォン台とされる。その馬に乗って世界100位以内に入れないならば馬ほどの価値もない。

国際乗馬連盟(FEI)ホームページを見ると世界ランキングは569位だ。馬に乗る時間にペットとままごと遊びをしていたのだから当然のことだ。こんな実力で2020年の東京五輪に出ようとしていたという。ゆがんだ母親と高い馬に頼って暮らしてきた21歳の「無料人生」はデンマークで自ら入国を拒否し踏みとどまっている。馬に乗るのも、大学進学も、崔順実(チェ・スンシル)がすべてやらせていたというが、今回もそういうことだろうか。話せない馬も腹が立っているだろう。

ヤン・ヨンユ論説委員



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