「戦争の惨禍は二度と繰り返してはならない。子孫が真珠湾を和解の象徴と記憶し続けることを願う」
28日午前7時(日本時間)、米国ハワイ州の真珠湾。安倍晋三首相は、1941年の旧日本軍による真珠湾攻撃の犠牲者追悼施設「アリゾナ記念館」を訪れ、その後発表した演説で日米間の歴史と和解、そして和解の力を強調した。演説はバラク・オバマ米大統領と退役軍人らが見守る中で10分間余りにわたって行われた。
安倍氏は旧日本軍の攻撃を言及しながら犠牲者に対する哀悼の意から明らかにした。安倍氏は「1人、ひとりの兵士に、その身を案じる母がいて、父がいた。愛する妻や恋人がいた。成長を楽しみにしている子どもたちがいただろう。それら、すべての思いが(旧日本軍の爆撃で)断たれてしまった。その厳粛な事実を思うとき、かみしめるとき、私は言葉を失う」とし「戦争の犠牲となった数知れぬ無辜(むこ)の民の魂に、永劫(えいごう)の哀悼の誠を捧げる」と述べた。引き続き「戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たち日本人は、静かな誇りを感じながら、この不動の方針をこれからも貫いていく」とした。あわせて、米国に対して「日本に示してくれた寛容に、改めて心からの感謝を申し上げる」と謝意を表し、「歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれな、深く強く結ばれた同盟国となった」とし「希望の同盟」を強調した。
安倍氏は「日米を結びつけたものは寛容の心がもたらした『和解の力』」としながら、「日本人の子どもたち、アメリカ人の子どもたちが、またその子どもたち孫たちが、そして世界中の人々が、パールハーバーを和解の象徴として記憶し続けてくれることを願う」と述べた。真珠湾攻撃を受けて米国で叫ばれるようになった「真珠湾を忘れるな(Remember Pearl Harbour)」を、憎しみではなく和解で振り返ろうとしたものと考えられる。安倍氏はこの演説で、真珠湾攻撃に対する反省や謝罪はしなかった。日本の爆撃と米国の被害に対する言及にとどまった。当時、日米が戦争当事国だった点と反省など表現にともなう右翼の反発を考慮したものとみられる。
オバマ大統領は続くスピーチで「安倍氏の演説は和解と結束の力を示す歴史的な行動」とし「最も厳しい敵対関係だった国が最も強い同盟関係を作ることができる。平和の実は戦争の侵奪をはるかに上回る」と述べた。両首脳は演説後、出席した3人の米国退役軍人と短く話を交わした。安倍氏は彼らと抱擁し、ケースから名刺を取り出して渡す場面もあった。両首脳はこれに先立ち、ホノルル市内で最後の首脳会談に臨んだ後、真珠湾奇襲当時沈没して1177人の犠牲者を出したアリゾナ戦艦の上に建てられたアリゾナ記念館に船で移動した。引き続き戦死者の名前が刻まれた大理石の壁前で献花して黙祷を捧げた後、海の中の船体に向かって花びらをまいた。
安倍氏のアリゾナ記念館砲門直後、日本では今村雅弘復興相がA級戦犯が合祀された靖国神社を参拝した。安倍氏が旧日本軍攻撃の犠牲者を慰霊する行事を進めていたことに反し、日本の閣僚が靖国神社を参拝したことで批判が出た。今村氏は「安倍首相の真珠湾訪問と偶然に重なった」と説明した。
中国官営メディアは真珠湾訪問で謝罪と反省をしなかった安倍氏を非難した。中国人民解放軍機関紙「解放軍報」は28日、「(安倍氏が)いわゆる『慰霊』外交を行う中、真珠湾事件に対して謝罪もせず、日本がアジアの国々を侵略したことに対しても反省しなかった」と批判した。環球時報も社説で「日本が歴史問題の和解を真に追求するのであれば、真珠湾でなく南京大虐殺の現場である南京と七七事変(盧溝橋事件)の現場である北京の蘆溝橋、韓国ソウルなどを訪れるべき」と主張した。
28日午前7時(日本時間)、米国ハワイ州の真珠湾。安倍晋三首相は、1941年の旧日本軍による真珠湾攻撃の犠牲者追悼施設「アリゾナ記念館」を訪れ、その後発表した演説で日米間の歴史と和解、そして和解の力を強調した。演説はバラク・オバマ米大統領と退役軍人らが見守る中で10分間余りにわたって行われた。
安倍氏は旧日本軍の攻撃を言及しながら犠牲者に対する哀悼の意から明らかにした。安倍氏は「1人、ひとりの兵士に、その身を案じる母がいて、父がいた。愛する妻や恋人がいた。成長を楽しみにしている子どもたちがいただろう。それら、すべての思いが(旧日本軍の爆撃で)断たれてしまった。その厳粛な事実を思うとき、かみしめるとき、私は言葉を失う」とし「戦争の犠牲となった数知れぬ無辜(むこ)の民の魂に、永劫(えいごう)の哀悼の誠を捧げる」と述べた。引き続き「戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私たち日本人は、静かな誇りを感じながら、この不動の方針をこれからも貫いていく」とした。あわせて、米国に対して「日本に示してくれた寛容に、改めて心からの感謝を申し上げる」と謝意を表し、「歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれな、深く強く結ばれた同盟国となった」とし「希望の同盟」を強調した。
安倍氏は「日米を結びつけたものは寛容の心がもたらした『和解の力』」としながら、「日本人の子どもたち、アメリカ人の子どもたちが、またその子どもたち孫たちが、そして世界中の人々が、パールハーバーを和解の象徴として記憶し続けてくれることを願う」と述べた。真珠湾攻撃を受けて米国で叫ばれるようになった「真珠湾を忘れるな(Remember Pearl Harbour)」を、憎しみではなく和解で振り返ろうとしたものと考えられる。安倍氏はこの演説で、真珠湾攻撃に対する反省や謝罪はしなかった。日本の爆撃と米国の被害に対する言及にとどまった。当時、日米が戦争当事国だった点と反省など表現にともなう右翼の反発を考慮したものとみられる。
オバマ大統領は続くスピーチで「安倍氏の演説は和解と結束の力を示す歴史的な行動」とし「最も厳しい敵対関係だった国が最も強い同盟関係を作ることができる。平和の実は戦争の侵奪をはるかに上回る」と述べた。両首脳は演説後、出席した3人の米国退役軍人と短く話を交わした。安倍氏は彼らと抱擁し、ケースから名刺を取り出して渡す場面もあった。両首脳はこれに先立ち、ホノルル市内で最後の首脳会談に臨んだ後、真珠湾奇襲当時沈没して1177人の犠牲者を出したアリゾナ戦艦の上に建てられたアリゾナ記念館に船で移動した。引き続き戦死者の名前が刻まれた大理石の壁前で献花して黙祷を捧げた後、海の中の船体に向かって花びらをまいた。
安倍氏のアリゾナ記念館砲門直後、日本では今村雅弘復興相がA級戦犯が合祀された靖国神社を参拝した。安倍氏が旧日本軍攻撃の犠牲者を慰霊する行事を進めていたことに反し、日本の閣僚が靖国神社を参拝したことで批判が出た。今村氏は「安倍首相の真珠湾訪問と偶然に重なった」と説明した。
中国官営メディアは真珠湾訪問で謝罪と反省をしなかった安倍氏を非難した。中国人民解放軍機関紙「解放軍報」は28日、「(安倍氏が)いわゆる『慰霊』外交を行う中、真珠湾事件に対して謝罪もせず、日本がアジアの国々を侵略したことに対しても反省しなかった」と批判した。環球時報も社説で「日本が歴史問題の和解を真に追求するのであれば、真珠湾でなく南京大虐殺の現場である南京と七七事変(盧溝橋事件)の現場である北京の蘆溝橋、韓国ソウルなどを訪れるべき」と主張した。
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