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【コラム】青瓦台を心配しなければならない韓国の国民

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
青瓦台(チョンワデ、大統領府)がどのような場所なのか。国民の多数から選ばれた大統領とその参謀陣が、24時間、国民が安らかに暮らせるように知恵を絞らなけらばならないところだ。国民がそのようにせよと彼らに権力を与えた。このため青瓦台は国民の苦痛を軽くし、日々の暮らしにあえぐ彼らの人生をあたたかく包み込まなくてはならない。だが、いま青瓦台にいる人々はこのことを知らずにいる。市井のごろつきのような人々に振り回され、国民より彼らの腹の中を満たすために忙しく飛び回った。総帥リスクにある大企業を選んでその軸を奪う片棒を担いだ。国民が悪いやつらをこらしめろと与えた権力を、その悪いやつらのために振り回したということで開いた口が塞がらない。彼らは神聖な青瓦台に座り、国民をこれ以上なく軽んじたのだ。

韓国国民をそんなに甘くみていたのか。壬辰倭乱が起きた時、逃げ出した国王に代わって国を守り、1997年の通貨危機の時に金集め運動で国を救った国民たちだ。青瓦台は時間が過ぎるほど国民が軽視できない存在であることを確認することになるだろう。怒った国民は29日、ソウル・蔚山(ウルサン)・済州(チェジュ)などの地に集まって「朴槿恵(パク・クネ)退陣」を叫んだ。西江(ソガン)大・梨花(イファ)女子大・成均館(ソンギュングァン)大などから始まった教授と学生たちの時局宣言も全国に広がっている。青瓦台が国民を心配してくれるだろうと期待するのはお門違いで、逆に国民が青瓦台を心配しなければならない状況だ。そうでなくても日々の暮らしに汲々としている国民に心配事がもう一つ増えた。

朴槿恵大統領はエリザベス1世英国女王(1533~1603)がロールモデルだと述べたことがある。朴大統領はその理由として、「寛容の精神を持ち、合理的に国政を運営して破産直前だった英国を日の沈まない国にした人物」と説明した。「私は英国と結婚した」として一生独身を貫きながら英国の歴史の黄金時代を謳歌したエリザベス1世のような指導者を夢見たようだ。


そのためか、朴大統領は2012年12月の最後の遊説で感動的な話をした。朴大統領は「私には世話しなければならない家族も、財産を譲る子供もいない。ひたすら国民の皆様が私の家族で、国民の幸福だけが私が政治をする理由」と述べた。国民は朴大統領の他のどのような言葉よりもこの言葉が胸に迫っただろう。5年単任制以降、歴代5人の大統領が政権末期に親戚の拘束で苦境に立たされた。国民は朴大統領がこれを切ることができると信じたためだ。だが、その言葉は空念仏になった。今は過去のどの時期よりも混乱している。今回は親戚ではなく、市場町の女子供が代わりにその場所にいる。青瓦台は揺れることなく国政を遂行していくと言ったが、14%の支持率が示しているように政治的回復はそれほど簡単なことには見えない。就任のあいさつで明らかにした経済復興・国民幸福・文化隆盛などは殻だけが残った。

朴大統領は昨日、国政刷新次元で参謀陣の人事を断行した。1年ほど残った政権に新しく入る参謀陣には、日々の生活にあえぐ国民が青瓦台をこれ以上心配しなくても済むようにすることをひたすら願うばかりだ。

コ・スソク統一文化研究所研究委員・北朝鮮学博士



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