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【コラム】リオもやり遂げた、平昌もできる(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
期待と憂慮が入り混じったリオオリンピック(五輪)がフィナーレの幕を下ろした。腕が内に曲がる(血は水よりも濃い)というのが人の常だが、私の故郷で開かれた南半球史上初の五輪について「歴代最高だった」という評価を下すことはできないようだ。それでも「五輪史上最悪の大会に残るもの」と言っていた一部の否定的な見方をすっきり克服したこともまた否めない事実だ。

最も肯定的な部分は「経済的なオリンピック」の可能性を開いてくれた点ではないかと思う。

リオ五輪の開・閉会式予算は2008年北京五輪、2012ロンドン五輪に比べて10分の1程度だ。少ない予算でこれまでのどのオリンピック開・閉会式に比べても不足のない美しいイベントを作り出したのはブラジル国民として非常に誇らしい部分だ。天文学的な予算や先端技術を誇示する代わりに創意性を生かし開催国のアイデンティティを表わすのに焦点を合わせた戦略が通じたものと思われる。今は以前のように国家の政治・経済的な力を見せるためにお金をジャージャーと注ぎ込むオリンピックの開幕式を期待することは難しい。ギリギリの予算で大会を準備中の平昌(ピョンチャン)五輪組織委員会もまた、ものすごい資本を投じた派手な行事の代わりに韓国文化の神秘、韓国人の魅力と情熱をよく表わしたコンテンツで開・閉会式を準備しなければならない。


韓国の強みは多彩な大衆文化にある。世界的に熱い人気を呼んで有名になっているK-POPが代表的だ。ボサノバが生まれた地でありブラジルの多様な文化が一同に調和したリオがオリンピックを通じて文化的な魅力を発散したように、韓国もまたK-POPをはじめとした良質の韓国文化を平昌オリンピックで見せてくれるはずだ。

もちろんリオオリンピックでは残念な部分もまた少なくなかった。リオは魅力的だが一方ではさまざまな慢性病を患っている都市でもある。不安な治安と深刻な貧富の格差、不足したインフラは今回のオリンピック期間中にもさまざまな問題点を作り出した。

それにもかかわらずオリンピックがいろいろ慢性的な問題を一気に解決する「魔法のつえ」の役割をしなければならないという主張には同意はできない。リオを訪問した人々が安らかで安全にオリンピックを楽しめるよう大会期間を前後して退役した軍人・警察までも立ち上がった。普段よりも少ない賃金を受け取りながらもオリンピックに使われる競技場と諸般施設を一つひとつ建設した技術者の努力もあった。莫大な財源を投資してすべての面で豊かなオリンピックを行ったこれまでのさまざまな国々とは違い、リオは「リオらしく、ブラジルらしく」という話題を抱えてながら与えられた状況で最善を尽くした。オリンピック精神というのは、さまざまな環境的な困難にも関わらず、世界的なスポーツイベントが成功裏に行われるよう挑戦する心がけそのものではないかと考えてみる。



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