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【グローバルアイ】韓中関係、行き過ぎた期待は失望を招く

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「どうして韓国がこんなことを」。高高度ミサイル防衛(THAAD)体系配備発表以降、中国人から少なからず聞いた言葉だ。中国の強い反対を押し切ってTHAADを配備することはないだろうという期待があったとし、失望感や背信感を吐露したりもする。中国人はなぜそのような期待をしたのだろうか。

安保主権レベルで接近する韓国とは違い、中国はTHAAD配備を米国のアジアリバランス(再均衡)戦略の一環と見ている。中国が見るにアジアへのリバランスは対中国包囲網構築の別の表現だ。これに対抗する中国の戦略が「新型大国関係」の確立だ。従来の大国と新興大国が平和に共存しようという言葉だが、これには前提がある。アジア・太平洋地域で中国の持ち分を認めて侵害すべきではない、というものだ。習近平主席は訪米するたびに「太平洋は米中両国をともに包容するほど十分に広い空間」と述べた。諸葛亮の天下三分の計と変わらない「アジア太平二分の計」だ。

これとともに中国は韓国に力を注いだ。ある北京の戦略家はこう説明する。「対中国包囲網を突き破るには韓日米同盟体制を崩すことが必要だ。当初、中国は日本の自民党政権を倒した民主党政権に力を注いだ。しかし尖閣諸島の国有化で水の泡となった。その代わり中国に対する経済依存度が高く歴史問題で対日共同戦線の形成が可能な韓国が、韓日中の弱いつながりに浮上した」


中国の内心が本当にそうだったかは分からないが、韓中間の距離は急速に接近した。そのピークが朴槿恵(パク・クネ)大統領の天安門閲兵式への出席だ。プーチン露大統領と並んで天安門の望楼に立った朴大統領の姿を見て、中国は「韓国が米国との関係を維持しても、中国を裏切りながら一方的に米国側には立たないだろう」と期待したかもしれない。THAAD配備に対する韓国政府のあいまいな態度が2年以上続くのを見ながら、期待はますます確信の方向へと進んでいたかもしれない。しかしそれは行き過ぎた期待だった。朴大統領の閲兵式出席はそれだけ中国を重視するというメッセージを与えただけで、THAAD配備の保留は中国の一方的な希望事項だったということだ。

過度な期待をしたのは韓国も同じだ。韓中関係が良くなっただけに中国も対北朝鮮政策で完ぺきに我々の立場を擁護するという期待がそれだ。中国は対北朝鮮制裁に参加する一方で、依然として北朝鮮に抜け道を与えている。過剰期待も結局は疎通不足からくる。

ある中国人専門家は韓中関係を会って間もない恋人関係に例えた。すぐに熱くなり急激に葛藤を生じさせる段階に入ったということだ。筆者は韓中関係が破局に向かいやすい恋人関係よりも、友人の関係になるべきだと考える。本当の友人になるには利害関係の衝突や誤解による葛藤を克服しなければいけない。朴大統領も「雨降って地固まる」と述べた。与党の内紛に関する発言だったが、韓中関係にも適用できる。よりによってその発言をしたのはTHAAD配備を発表する日だった。

イェ・ヨンジュン北京総局長



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