中国の東北３省で労働力供給不足が深刻になり、北朝鮮の労働者を引き込んでいる。東北３省とは遼寧省・吉林省・黒龍江省だ。北朝鮮の４回目の核実験以降、国際社会が中国に積極的な対北朝鮮制裁参加を要求しているが、これに逆行する雰囲気だ。

中国丹東の縫製工場のチョンウ衣類会社の場合、昨年、従業員３００人のうち１００人が広東省など中国内の他の地域に流出した。理由は東北３省の企業の福祉や月給などが他の地域に比べて落ちるからだ。広東省の場合、平均給与が５３１３元（約９６万ウォン）で、丹東の２８４３元（５１万ウォン）に比べ２倍ほど多い。

チョンウ衣類会社のキム・ヒョンチョル社長（中国同胞）社長は「重工業に偏った産業構造と良質の職場不足のため、労働可能人口が他の地域に流出する」と話した。２０００年まで東北３省の純流入人口は３６万人だったが、最近は毎年１０万人ほど流出している。


このためキム社長は昨年から北朝鮮労働者を雇用し始めた。

キム社長は「安い人件費で比較的誠実に勤務し、時間外の勤務が可能で、各種社会保険に加入する必要がないため、今年はさらに増やす予定」と述べた。北朝鮮労働者の月給は２０００元ほどだ。

東北３省に労働力供給不足現象が生じたのは、他の省に比べ経済成長が低調だからだ＜表１参照＞。中国国家統計局が発表した東北３省の２０１４年の経済成長率は５．８－６．５％と、全国平均値の７．４％を下回る。昨年１０－１２月期の実績は２．７－５．５％と、さらに落ちた。

東北３省は中央政府の支援を受け、２００３年から東北振興計画に基づき２０１２年まで高度成長を謳歌した。しかし２０１３年からは政府の投資に依存した成長方式が限界に到達し、経済は急速に衰退し始めた。

ついに中国の習近平国家主席は昨年５月、東北３省を訪問した。習主席は長吉図（長春－吉林－図們）開放先導区の設置と国境地域の開放が「北東アジア国際協力拡大と老朽工業基地を振興することに重要な意味がある」と強調した。

これに先立ち中国の李克強首相は昨年４月、吉林省長春を訪問し、「東北３省の成長鈍化が深刻であり、適切な措置を取るべきだ」と指示するほどであった。



北朝鮮制裁局面に…北の労궓者を送ってほしいという中国企業（２）