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イ・スンウ「日本の小説、繊細な感覚が際立つ」…江國「韓国文学はテーマ明確」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イ・スンウ(写真右)氏は、海外でも文学性を認められている作家だ。日本の江國香織氏は感覚的な作品で人気が高い。2人は対談で「読者の顔色をうかがわず書きたい話を書く」ということで意見が一致した。

韓国小説は本当に危機なのか。日本の小説は相対的に良いとみられている。韓国作家のイ・スンウ(56)氏と、日本の小説家である江國香織(51)氏。2人が会った。国籍・性別・文学性と大衆性(イ・スンウが文学性)…。さまざまな面で対照的だが、相手を配慮して文学や人生の話を交わした。最近、中国で開かれた東アジア文学フォーラムでのことだ。

--お互いの作品を読んだことがあるそうだが。

▼江國香織(以下、江國)=偶然イ・スンウ氏の『植物の私生活』を読んで全身が吸い込まれていく感じを受けた。ち密で知的だった。私の小説と比較すると「ハードル(hurdle)」が高いが(作品が難しいという意味)その一方で似た点があると感じた。世の中や言語に対する疑いの念のようなものがある。


▼イ・スンウ(以下、イ)=江國氏の小説は文章が簡潔で感覚的だ。言いたいことを躊躇せずに言ってしまう。そんな点は私と違う。だが人物の内面、社会と衝突してできた傷を扱っているのは似ている。小説は2人だけいてもいいということだ。2人いれば社会ではないのか。読者と意思疎通する秘訣は、私が学ばなければならないことだ。

▼江國=イ・スンウ氏は読者に近づくよりも、読者が近づいてくるように願っているようだ(笑)。

▼イ=ずっと本が売れないという声だね。

▼江國=そうではなくて、簡単で軽い小説がよく売れる現象は問題だという話だ。この頃はインターネットのおかげで誰でも文を掲載して本を出す。私の小説も初めは誰も読もうとしなかった。私を理解する編集者がいて、その編集者についてくる読者らが徐々に読み始めた。

▼イ=私はよく読まれる小説を書くつもりも能力もない。だが読者との疎通能力、大衆性が大変な資質だという点を否定するつもりはない。作家の世界で共感する読者と疎通することが小説書きの根本ではないだろうか。



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