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ユーロ安ショック…韓国輸出企業が厳しく

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

5日、ソウル明洞のロッテ免税店は、今月末まで5-15%を割引する「ウォン高還元セール」を行っている。(写真=ロッテ免税店)

独フォルクスワーゲンはこの1年間、米国市場で「インセンティブ(割引、金利引き下げなど販売奨励金)」を強化し、車の価格を平均2800ドル割引した。ユーロ安で輸出価格引き下げの余力が生じたため、車の価格を割引したのだ。すると「適正価格を受ける」と主張してきた現代自動車もやむを得ず2000ドル以上のインセンティブを与え始めた。

そうでなくても厳しい韓国経済がユーロ安の影響を受けている。ドイツなど欧州の主要企業がユーロ安を背に価格を引き下げ、韓国輸出企業を苦しめている。欧州産製品の輸入が増え、貿易赤字の規模も膨らんでいる。

最近、主要証券会社のリサーチセンター長が「自動車・機械・化粧品・ファッション業」をテーマに戦略会議を開いた。あるセンター長は「ドイツ・フランス・イタリアの企業と競争する業種が厳しいという懸念があふれた」とし「ユーロ安が2、3年続き、深刻な困難に直面するという見方も出ている」と伝えた。


輸出企業の場合、ユーロ安ウォン高で同じ量を販売しても手に握る金額が減り、採算性も大きく悪化している。プラスチック製品を作るA企業はドイツ・イタリアに毎年300万ドル以上輸出している。代金の80%はユーロで受ける。しかしユーロ安が進み、損失が出ている。欧州バイヤーに輸出単価の引き上げを要請したが、効果はなかった。同社の関係者は「欧州景気がよくないところに輸入費用までが上がればきつい」として拒否されたと伝えた。

ユーロは昨年下半期から値下がりしている。貿易協会国際貿易研究院の分析によると、為替レートは昨年7-9月期の1ユーロ=1362ウォンから今年1-3月期には1ユーロ=1239ウォンと、9%もウォン高ユーロ安が進んだ。欧州中央銀行(ECB)が先月から毎月75兆ウォンずつの大規模な量的緩和に入ったからだ。

韓国市場にも衝撃波が表れている。代表的なのが「シャネル効果」だ。仏ブランドのシャネルは先月中旬、ハンドバッグの価格を引き下げて話題になった。中間サイズの「クラシックバッグ」は643万ウォンから538万ウォンに下がった。スイスの有名時計企業タグ・ホイヤーも国内販売価格を最大27%引き下げ、770万ウォン台の製品が560万ウォンになった。会社側は「ユーロ安で各国製品の価格差が広がり、本社が価格を調整した」と説明した。

ロッテ・新羅など免税店では異例にもウォン高還元セールを行っている。欧州のファッション・時計ブランドなど数十社が参加し、最大15%割引するイベントだ。業界では「シャネル衝撃波」で企業が次々と割引に入ったとみている。国内ファッション会社のF社の関係者は「欧州企業の価格の流れに注目しながら対応を検討中」と話した。

そうでなくても増えた欧州連合(EU)との貿易赤字は、ユーロ安でその溝がさらに深まるとみられる。2012年から赤字に転じた対EU貿易収支の赤字規模は昨年、過去最大(107億ドル)となった。イ・ハング産業研究院選任研究委員は「為替レートの影響を大きく受ける中小・中堅企業を対象にした対策が急がれる」と述べた。



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