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朝・日・中に敏感な言葉を省略した朴大統領

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

朴大統領(左)が24日(現地時間)、米ニューヨーク国連本部で開かれた国連安全保障理事会の首脳級会合に出席し、オバマ米大統領の発言を聞いている。

朴大統領が24日、ニューヨーク国連本部で開かれた国連総会で演説している。

大統領の言葉の資料の2500字が消えた。朴槿恵(パク・クネ)大統領のカナダ・米国歴訪最終日、最後の行事で起きたことだ。

国連総会の演説を終えた朴大統領は24日午後(現地時間)、米ニューヨークにある主要研究機関の代表と懇談会をした。青瓦台(チョンワデ、大統領府)側は行事の前、慣例通り記者団に「大統領の言葉に関する資料」をあらかじめ配布した。しかし朴大統領は行事で、この資料通りに発言しなかったのだ。

当初配布された資料には、多くの敏感な内容が含まれていた。「過去の歴史の核心には日本軍慰安婦被害者問題があり、これは否定できない歴史的真実であり、普遍的人権に関する事案」「北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)政権の発足後、核開発の野心を露骨に表して緊張をさらに高めている」などの言葉だ。特に「一部で韓国は中国に傾倒したという見解があると聞いているが、これは韓米同盟の性格を理解していない誤解だと考える。この席が一部のそのような見解を払拭する機会になればいい」という内容もあった。


しかし青瓦台の関係者は懇談会の約3時間後にあたふたと記者らの前に現れ、「原稿の内容を大統領が発言しなかった」と説明した。その後、当初の原稿内容をすべて抜いた報道資料を新しく配布した。「いくつかの挑戦が同時多発的に発生していて、北東アジア情勢の流動性も次第に高まっている。北朝鮮の核問題など挑戦課題に対し、創意的な対応と多元的な解決案を見いださなければならない」がすべてだった。2500字が100字の発言になったのだ。

大統領の演説文や発言録は青瓦台参謀の徹底的な検討を経た後、大統領の最終承認を受けて外部に配布されるのがこれまでの慣例であるため、原稿の取り消しは極めて異例だ。青瓦台の関係者は「行事を控えて原稿を見ると、あまりにも強いトーンだったため発言を取り消したのではないだろうか」と述べた。懇談会を取材した記者は懇談会が非公開に変わったため、朴大統領のあいさつの言葉だけを聞いて行事場所を出て行かなければならなかった。

こうした中、「中国を刺激しないという朴大統領の意志が作用した」という分析が出てきた。「韓国が中国に傾倒したという見解は誤解」という表現が中国の立場では聞こえがよくないかもしれないということだ。韓米関係の重要性を強調するのが核心であり、中国に不必要な誤解を与える理由はないからだ。

日本軍慰安婦関連の部分も同じだった。朴大統領が国連総会の演説で戦時中の暴行に言及しながらも日本を取り上げなかったにもかかわらず、懇談会で日本を名指しするのはよい戦略でないと判断し、慰安婦の部分が抜けたということだ。「核開発の野心」という言葉も北朝鮮には刺激的な表現として聞こえる可能性があったという。

一方、青瓦台外交ラインの関係者は「大統領が当初、原稿の内容通り発言しようとしたが、出席者が次々と質問したことで、定められた40分間に準備した言葉をすべて話せなかった」とし「発言が抜けたことに大きな意味はない」と明らかにした。

記者団の間では騒ぎとなった。懇談会の直後に帰国の飛行機に乗らなければならなかったため、多くの記者は事前原稿に基づいて記事をあらかじめ作成した。記者団はニューヨークJFK空港でセキュリティー検査を受けているところ、こうした情報が入り、記事の内容を変えなければならなかった。一部の夕刊新聞は締め切り時間が迫っていたため混乱した。韓国に残っていた青瓦台の職員はオンラインで出た記事の目録を作成し、該当報道機関に関連記事の削除を求めなければならなかった。

◆朴大統領、点滴を受けて強行軍=朴大統領はハードな日程のため体力が消耗し、23日夜(現地時間)に点滴を受けた。青瓦台の関係者は「一日に2、3時間の仮眠しか取れないなど強行軍を続けた」とし「随行員の手にも負えないほどだった」と説明した。朴大統領は20日に出国して26日午前に帰国するまで5泊7日間、公式日程を23件も消化した。朴大統領も出国前、記者団の前で「日程が非常に細かい」と心配していた。

朴大統領は3月にオランダ・ハーグで開かれた核安全保障サミットでも疲労が見られた。そのため潘基文(パン・ギムン)国連事務総長との会談がキャンセルとなり、韓日米首脳会談には点滴を受けて出席した。カナダ国賓訪問と国連総会および気候変動サミットの日程を終えた朴大統領は26日午前に帰国した。



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