「建築と自然の境界を崩したかった。ソウル東大門(トンデムン)デザインプラザ(以下、DDP)は建築物と地形を一つにする作業だった。非常に難しかったが、成功したと自負している。建築物自体が地形になったという点でDDPは独創的だ」。
21日のオープンを控えてDDPを訪れた建築家のザハ・ハディッド氏(63)は、自分が設計したDDPについてこのように評価した。11日に開かれたDDP記者懇談会でだ。ハディッド氏は黒いレギンスにAラインジャケット、先がとがった靴を履いていた。曲線がうねる建築物とは違い、鋭角のあるファッションが目を引いた。
イラク生まれの英国建築家ハディッド氏は2004年、女性建築家では初めて「建築家のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞した。DDPはハディッド氏が韓国に設計した最初のプロジェクトであり、世界最大の3次元非定型建築物に挙げられる。「建築界の女帝」ハディッド氏に対する関心を反映するかのように、懇談会場には約100人の取材陣が集まった。以下は一問一答。
-- DDPを設計する際、何を念頭に置いていたのか。
「目標はソウルで最も賑やかで由緒深い地域である東大門に、文化的なハブを作るということだった。ここで行われる展示やイベントが周辺に文化的な活力を与えるということだ。城郭の跡を生かしながらも公園とプラザを水が流れるように滑らかに一つにまとめたかった。周辺に緑地が一つもないという点も考慮した。最先端技術を使って建築物と自然の境界を崩し、一つの風景に合わせたかった」
--他のプロジェクトとの違いは。
「すべての建築物にはそれぞれの個性がある。にもかかわらず共通点があるとすれば、それぞれの場所の特性を反映するという点だ。DDPも同じだ。ここだけの独特の地形を生かしたという点において、独創的なアプローチををしたと思っている」
国内の都市・建築専門家の間では、DDPが周辺景観と調和せず、歴史的な脈絡を生かせなかったという批判が絶えず提起された。ハディッド氏はこうした批判を意識しているかのように、懇談会では終始「周辺景観との調和」を強調した。
ハディッド氏は「実際、ある建築と地形(敷地)を一つで結びつけるのは非常に難しい作業だ。しかしDDPは建築物自体が地形になった」と説明した。続いて「DDPは屋根が芝で覆われている。新しい地形を人工的に創造したと考える」と話した。
--スケールが大きすぎるという指摘もある。
「何を基準に大きいというのか尋ねたい。建築家が設計をする時は与えられた要件というものがある。DDPを設計するのは家1軒、事務室一つを作るのではない。公園と複合文化空間の機能をすべて表すということだった。意図して曲線を多く使った。もしボックス形態で設計したとすれば、地形や自然に合わなかったはずで、大きさはもっと大きくなっただろう」
ハディッド氏は最近、国内雑誌『W』のインタビューで、「現代建築が直面した最大の難題の一つが立方体形態の20世紀の建築を越えて、21世紀の建築に一歩進むところにある」と述べた。お互いに滑らかにつながり統合される曲線型建物が21世紀の新しい建築物という説明だ。
ハディッド氏は「人生は真っ直ぐな碁盤上を進むのではない。自然景観を考えてほしい。それは均一でもないし規則的なものでもない」とし「人々は自然な曲線と形態から美しさと安定感を感じる」と述べた。
ハディッド氏のチーフデザイナーであるパトリック・シューマッハ氏は「曲線を使ったのは他のプロジェクトに比べてもはるかに意図的だった。周辺が忙しく機能が多目的であるため、視覚的により落ち着かせたかった。そのようにしなければここはカオス(混沌)のように見えるだろう」と話した。
世界的な建築家が設計した東大門デザインプラザ…「建築物自体が地形」(2)
21日のオープンを控えてDDPを訪れた建築家のザハ・ハディッド氏(63)は、自分が設計したDDPについてこのように評価した。11日に開かれたDDP記者懇談会でだ。ハディッド氏は黒いレギンスにAラインジャケット、先がとがった靴を履いていた。曲線がうねる建築物とは違い、鋭角のあるファッションが目を引いた。
イラク生まれの英国建築家ハディッド氏は2004年、女性建築家では初めて「建築家のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞した。DDPはハディッド氏が韓国に設計した最初のプロジェクトであり、世界最大の3次元非定型建築物に挙げられる。「建築界の女帝」ハディッド氏に対する関心を反映するかのように、懇談会場には約100人の取材陣が集まった。以下は一問一答。
-- DDPを設計する際、何を念頭に置いていたのか。
「目標はソウルで最も賑やかで由緒深い地域である東大門に、文化的なハブを作るということだった。ここで行われる展示やイベントが周辺に文化的な活力を与えるということだ。城郭の跡を生かしながらも公園とプラザを水が流れるように滑らかに一つにまとめたかった。周辺に緑地が一つもないという点も考慮した。最先端技術を使って建築物と自然の境界を崩し、一つの風景に合わせたかった」
--他のプロジェクトとの違いは。
「すべての建築物にはそれぞれの個性がある。にもかかわらず共通点があるとすれば、それぞれの場所の特性を反映するという点だ。DDPも同じだ。ここだけの独特の地形を生かしたという点において、独創的なアプローチををしたと思っている」
国内の都市・建築専門家の間では、DDPが周辺景観と調和せず、歴史的な脈絡を生かせなかったという批判が絶えず提起された。ハディッド氏はこうした批判を意識しているかのように、懇談会では終始「周辺景観との調和」を強調した。
ハディッド氏は「実際、ある建築と地形(敷地)を一つで結びつけるのは非常に難しい作業だ。しかしDDPは建築物自体が地形になった」と説明した。続いて「DDPは屋根が芝で覆われている。新しい地形を人工的に創造したと考える」と話した。
--スケールが大きすぎるという指摘もある。
「何を基準に大きいというのか尋ねたい。建築家が設計をする時は与えられた要件というものがある。DDPを設計するのは家1軒、事務室一つを作るのではない。公園と複合文化空間の機能をすべて表すということだった。意図して曲線を多く使った。もしボックス形態で設計したとすれば、地形や自然に合わなかったはずで、大きさはもっと大きくなっただろう」
ハディッド氏は最近、国内雑誌『W』のインタビューで、「現代建築が直面した最大の難題の一つが立方体形態の20世紀の建築を越えて、21世紀の建築に一歩進むところにある」と述べた。お互いに滑らかにつながり統合される曲線型建物が21世紀の新しい建築物という説明だ。
ハディッド氏は「人生は真っ直ぐな碁盤上を進むのではない。自然景観を考えてほしい。それは均一でもないし規則的なものでもない」とし「人々は自然な曲線と形態から美しさと安定感を感じる」と述べた。
ハディッド氏のチーフデザイナーであるパトリック・シューマッハ氏は「曲線を使ったのは他のプロジェクトに比べてもはるかに意図的だった。周辺が忙しく機能が多目的であるため、視覚的により落ち着かせたかった。そのようにしなければここはカオス(混沌)のように見えるだろう」と話した。
世界的な建築家が設計した東大門デザインプラザ…「建築物自体が地形」(2)
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